みなさん、配当金もらっていますか? 「配当ライフ」運営者のアラサーサラリーマンです。
この1月末で資産総額が4200万円を突破し、過去最高を更新したことをご報告しました。 数字だけを見れば順風満帆。数年後のサイドFIREというゴールに向け、予定よりも早いペースで階段を登れているように見えるかもしれません。
しかし、当の本人である私の心境はどうでしょうか。 「やったー!これでもう安心だ!」と手放しで喜んでいるかと言えば、実はそうでもないのです。むしろ、資産が増えれば増えるほど、今までとは違った種類の「思考の迷路」に迷い込む瞬間があります。
今回は、資産4000万円を超えた今の率直な心境と、時折頭をよぎる「インデックス投資への浮気心」、そしてそれでも私が「高配当株投資」を選び続ける理由について話をしてみます。

4000万円の景色と、5000万円という「大台」の引力
まず正直にお話ししますと、「資産4000万円を超えたときの感動」は、3000万円を超えたときと比べて、それほど大きくありませんでした。
最初の1000万円、次の2000万円の時は、見える景色がガラッと変わる感覚がありました。「これで数年は生きていける」という生存本能的な安心感が強かったからです。
しかし、3000万円を超えたあたりから、資産の増加は単なる「数字の積み上げ」のように感じられ始め、精神的な高揚感は徐々に薄れていきました。4000万円になっても、翌日も変わらず会社に行き、資格試験の勉強をし、スーパーで割引シールを探す生活は変わりません。これが「慣れ」というものでしょうか。
ただ、一つだけ変わったことがあります。 それは、「準富裕層(資産5000万円)」という大台が、明確に射程圏内に入ってきたことです。
これまでは「雲の上の目標」だった5000万円という数字が、「あと800万円」という具体的なターゲットに変わりました。すると人間とは不思議なもので、急にその数字を意識し始めます。 「今の相場が続けば来年にはいくかも?」 「いや、ここで暴落が来たらまた遠のく……」
そんな期待と不安が入り混じった、不思議な緊張感が今の私を包んでいます。だからこそ、今自分に言い聞かせているのは「調子に乗るな」という自戒です。 今の資産増は、私の実力ではありません。たまたま円安が進み、たまたま株価が上がっているだけ。この「追い風」を自分の「走力」だと勘違いした瞬間、投資家は足をすくわれます。
ふとよぎる「インデックス投資の幻影」
資産が増えていく中で、もう一つ、ふと頭をよぎる「悪魔のささやき」があります。
「もし、最初から全額オルカン(全世界株式)やS&P500に入れていたら、今頃5000万円を超えていたんじゃないか?」
現在の相場環境、特にハイテク株や半導体株の爆発的な上昇を見ていると、高配当株投資のリターンはどうしても見劣りすることがあります。 私のポートフォリオも最高値を更新していますが、もしこれまでの入金力(月20万~30万円)を全てインデックスファンドに注ぎ込み、配当再投資の手間もなく複利運用していたら……。計算はしていませんが、おそらく資産額は今よりも数百万円、もしかすると1000万円近く多かったかもしれません。
「資産の最大化」こそが正義であるなら、高配当株投資は「非効率」な選択肢です。 ふと、そんな思考が頭を巡り、「あっちの道を選んでいれば、もっと早くFIREできたかも」というタラレバを考えてしまう夜が、正直に言えばあります。
それでも私が「高配当」に戻ってくる理由
しかし、そんな「インデックス投資への浮気心」が芽生えても、私は最終的に必ずこう思います。
「やっぱり、高配当株投資でよかった」
なぜそう言い切れるのか。それは、FIRE後の「出口戦略」をリアルにシミュレーションした時に分かります。
もし仮に、私がインデックス投資で資産6000万円を作ってサイドFIREしたとしましょう。 毎月の生活費を得るためには、毎月、確実に投資信託を「売却(取り崩し)」しなければなりません。
相場が好調な時はいいでしょう。しかし、リーマンショックのような暴落が来て、資産が3000万円に半減してしまった時。それでも私は、生活のために「安くなった株」を泣く泣く売ることができるでしょうか?
「資産が減っているのに、さらに自分で身を削って売らなければならない」 この恐怖とプレッシャーは、想像を絶するものがあります。おそらく、小心者の私は売ることができず、再就職先を探して労働市場に戻ることになるでしょう。
一方で、高配当株投資はどうでしょうか。 資産額(株価)が半減しても、「保有株数」は減りません。 企業が倒産・減配しない限り、「配当金」というキャッシュフローは口座に入り続けます。
「株価は見なくていい。入金された配当金の中で生活すればいい」 このシンプルさが、どれほどの精神的安定(凪)をもたらしてくれるか。
資産4000万円を超えた今、配当金も月10万円を超えました。 「資産額」は相場で乱高下しますが、「配当金」は積み上げ算で右肩上がりです。この「キャッシュフローが良くなっていく実感」こそが、私が投資を続けられる最大の原動力なのです。
思考の螺旋階段を登っていく
資産の最大化(インデックス)か、心の安定(高配当)か。
おそらく私は、資産5000万円になっても、1億円になっても、この問いを繰り返すでしょう。
「インデックスの方が早かったかな」と迷い、シミュレーションし、そして「いや、やっぱり売却のストレスには耐えられない。配当金最高!」という結論に戻ってくる。
一見すると、同じ場所をグルグル回っているだけに見えるかもしれません。 しかし、これは同じ場所ではなく、「螺旋階段」なのだと思います。
資産が増えるたびに、同じ問いにぶつかり、そのたびに「自分の投資哲学」を確認して、より高い場所へと登っていく。 そうやって何度も何度も「高配当でよかった」と納得して積み上げた4200万円だからこそ、暴落が来ても手放さずにいられるのだと信じています。
サイドFIREを達成した時、 その時、私の手元にあるのは、取り崩しにおびえる6000万円の投資信託ではなく、毎年淡々と数百万円を生み出し続ける「最強の配当ポートフォリオ」でありたい。
その未来のために、私は今日も、地味で退屈と言われる高配当株を、一つずつ積み上げていきます。
隣の芝生(インデックス投資)はいつでも青く見えます。 でも、私たちが育てているのは「金の卵を産むガチョウ」です。 青い芝生を羨むのではなく、自分のガチョウが少しずつ大きくなっていく姿を、慈しんでいきましょう。
それでは、また次回の記事でお会いしましょう。配当ライフでした!